バージョン管理

Odooの プロダクトライフサイクル管理(PLM) アプリを使用して、部品表(BOM)の過去のバージョンを管理します。過去の組立作業手順、構成品の詳細、過去の製品設計ファイルを保管し、過去の情報を製造用部品表から除外します。

必要に応じて、以前の部品表バージョンに簡単に戻すことができます。さらに、PLMを使用して、リコールや顧客からのクレームが発生した特定の日付でどの部品表バージョンが有効化されていたかを追跡することもできます。

部品表の全てのバージョンは、通常の製造業務を妨げずに、整理されたテストや改善を行うために 設計変更オーダ (ECO) に保存されます。

現在の部品表バージョン

現在、製造に使用されている部品表のバージョンを確認するには、PLM アプリ ‣ マスターデータ ‣ 部品表 に移動し、リストから目的の部品表を選択します。次に、その他 タブに切り替えると、現在有効な バージョン の部品表が表示されます。

注釈

部品表は、製造アプリ ‣ プロダクト ‣ 部品表 からもアクセスできます。

その他タブでの現在のバージョンの部品表を表示

バージョン履歴

部品表の過去、現在、そして今後の全てのバージョンを管理するには、まず最初に 製造アプリ ‣ プロダクト ‣ 部品表 に移動し、目的の部品表をクリックします。

部品表ページから、設計変更オーダ スマートボタンをクリックし、右上の ≣ (4つの横線) アイコンを選択してリスト表示に切り替えます。

注釈

設計変更オーダ スマートボタンは、PLM アプリがインストールされている場合にのみ、部品表に表示されます。

部品表での設計変更オーダスマートボタン

プロダクトの設計変更オーダのリストで、上部の検索バーに移動し、右側の ▼ (下向き矢印) アイコンをクリックして、フィルタ のドロップダウンメニューにアクセスします。

次に、完了 設計変更オーダ でフィルタリングすると、部品表の改訂履歴、変更を適用した 担当者 ユーザ、および部品表の 有効日 が表示されます。

各設計変更オーダをクリックすると、部品表に関連する過去の構成品、作業員、設計ファイルが表示されます。

プロダクトの部品表の設計変更オーダ履歴を表示

注釈

有効日 フィールドが空の場合、設計変更オーダの 有効日 は自動的に なるべく早く に設定され、部品表の改訂履歴には日付が記録されません。

部品表の有効日リスト

ちなみに

部品表がいつ有効化されたかを確認するには、チャターを開き、設計変更オーダが クロージングステージ に移動された時刻にカーソルを合わせて確認してください。

設計ファイル

コンピューター支援設計(CAD)ファイル、PDF、画像、その他の設計資料を部品表そのものに添付することができます。

これを行うには、PLMアプリ ‣ マスターデータ ‣ 部品表 に移動し、必要な部品表を選択します。部品表上で チャター に移動し、📎(紙クリップ) アイコンをクリックします。

部品表に関連付けられたファイルは、ファイル セクションに表示されます。設計ファイルを追加するには、ファイルを添付 ボタンを選択します。

チャターにクリップアイコンを表示して、部品表にファイルを添付します。

設計変更オーダ内で設計ファイルを管理する

設計変更オーダでファイルを追加、修正、および削除できます。設計変更オーダが承認され適用されると、新しいファイルは製造用部品表に自動的にリンクされます。アーカイブされたファイルは部品表から削除されますが、設計変更オーダでは引き続きアクセス可能です。

設計変更オーダの設計ファイルを管理するには、まず PLMアプリ ‣ 変更 に移動し、必要な設計変更オーダを選択します。次に、添付 ページを開くには、ドキュメント スマートボタンをクリックします。

各添付ファイルにカーソルを合わせると、︙(縦の3点メニュー) アイコンが表示されます。そこから、ファイルを 編集削除、または ダウンロード するかどうかを選択します。これらのファイルに加えられた変更は設計変更オーダに含まれ、変更が適用された後 にのみ製造用部品表に適用されます。

Example

60%キーボードの作成 設計変更オーダでは、設計ファイルが元の 100%キーボード`部品表から引き継がれています。キーボードのPDFを差し替えるには、まず :guilabel:`ドキュメント スマートボタンを選択します。

有効な設計変更オーダの *ドキュメント* スマートボタンを表示

添付ファイル ページで、100%キーボードマニュアル.pdf デザインファイルにカーソルを合わせ、︙(縦の3点メニュー) アイコンをクリックします。次に、削除 オプションをクリックしてファイルをアーカイブします。

次に、同じ 添付 ページで、アップロード ボタンをクリックして、新しいデザインファイル 60%キーボードマニュアル をアップロードします。

スマートボタン *ドキュメント* から *添付ファイル* ページを表示します。アーカイブされた添付ファイル1つと、 新たに追加された添付ファイル1つを表示します。

注釈

アーカイブされたファイルは恒久的に削除されるわけでは ありません。以前の設計変更オーダでアクセスできるほか、アーカイブが行われた最新の設計変更オーダ内でもアーカイブされたファイルとしてアクセスできます。

リベースを適用する

Odooでは、同じプロダクトに対して複数の設計変更オーダが同時に進行している場合の競合解消が簡単に行えます。

本番用の部品表が更新されている間に、別の設計変更オーダで古いバージョンが編集されていた場合、一部の内容に食い違いが発生することがあります。このような場合には、新旧の部品表の違いが 以前の設計変更オーダによる部品表の変更 タブに表示されます。このタブは、内容の不整合が発生した場合にのみ表示されます。

不整合を解消して、設計変更オーダの変更を維持するには、 リベースを適用する ボタンをクリックします。

Example

現在の部品表のバージョンが 5 の場合、ECO0011 と`ECO0012` という2つの設計変更オーダが作成されます。ECO0011 には、新しい構成品 スペーススタビライザー が追加され、変更が適用されます。これにより、現在の部品表のバージョンは 6 になります。

設計変更オーダを適用して製造用部品表を更新します。

つまり、ECO0012 は古い部品表を修正しているということです。 以前の設計変更オーダ部品表変更 タブに示されているように、部品表には スペーススタビライザー が欠落しています。

To ensure the changes applied by ECO0011 are kept when the changes occur in ECO0012, click the Apply Rebase button to apply the previous ECO changes, without affecting the changes already made to ECO0012.

*リベースの適用* ボタンをクリックして、製造用部品表に一致するように部品表を更新します。